気づけば10月になっていました。(‘Д’)
(夏+秋)÷2のような季節を、いかがお過ごしでしょうか?
さて、久々の【院生生活のぞき見👀】シリーズです!
第2弾は、修士課程1年生:試験、レポート、休息の夏🌻(7~9月)ですっ
勉学
◇遺伝に関する科目◇
以下3科目の筆記試験がありました✍
科目①▶遺伝学の基礎
ヒトゲノム 家系図記号 遺伝形式 遺伝のメカニズム 遺伝的リスクの推定
細胞遺伝学 薬理遺伝学 腫瘍遺伝学 遺伝学的検査
メンデル遺伝 非メンデル遺伝(ミトコンドリア、エピジェネティクス) 多因子遺伝
に関する科目で、基本的にはトンプソン&トンプソン遺伝医学(第2版)に沿った内容です。
全15回の講義で一通り通ると聞いたときの顔はこちらです→(‘Д’)
特に遺伝的リスクの推定はベイズの定理を用いた計算で、1回の授業では理解できず、同期でひぃふぅ言いながら乗り越えました💦
科目②▶遺伝が関わる領域・疾患の基礎
疾患概要(遺伝子、遺伝形式、症状、治療、検査など) 遺伝カウンセリングにおける重要事項
を押さえる科目です。
科目①より広く深い内容で、個人的に最も苦労しました。
一方で、遺伝カウンセリングにおけるポイントが多く興味深い科目でもありました。
科目③▶遺伝に関する医療倫理
遺伝学的検査に関するガイドライン(2003年8月) 医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン(2011年2月)
ヒト遺伝情報に関する国際宣言(2003) 診断の告知 重篤の基準
人工妊娠中絶における倫理 出生前診断における倫理 ゲノム医療における倫理
といった様々な倫理事項について学ぶ科目です。
授業では、倫理的問題について意見交換をするグループディスカッションも行いました。
>>>7月はこれら3科目の試験勉強をしていたら、知らぬ間に8月になっていました(‘Д’)
◇遺伝以外に関する科目◇
基本的にはレポート評価でした。
選択科目もありましたが、私が受講した科目についてざっくりと紹介します!
▶文献の検索法・活用法を学ぶ
大学院では(それ以前でもそうですが)、勉強や研究のために、Pubmedや医中誌webなどで文献検索をする機会が増えます。より目的に沿った情報を得るための検索の方法や、得た論文を管理する方法、論文を分析しながら読む方法などを学ぶ講義でした。テクニックやツールの紹介も多く、講義だけでは習得しきれない部分もあり、今後使いながら検索の精度を上げていきたいと思っています。
▶疫学
その名の通り疫学の講義なのですが(笑)、レポートとしてはリサーチクエスチョンを立てたり、関心のあるジャンルの疫学的事項について論文を複数読んでまとめたりと、研究の初期の初期のトレーニングをした感覚でした。論文もいくつか目を通したので、文献の講義の復習にもなりました。
▶医療統計
医療統計学について、噛み砕かれた講義を受け、受講者とのグループディスカッションを行いながら学びました。授業ごとに小さな課題が出ていたのですが、回を重ねるごとに少しずつ難しくなっていき、最後の方はついていけているか怪しい…(・・;)となっていました(ゴメンナサイ!!!)。レポートも苦戦しながら仕上げた記憶があります💦
▶質的研究の基礎
まず、研究として、量的研究と質的研究というものがあります。
量的研究は、「対象を測定して数量的なデータを採取し、それを統計的に処理して結論を得る」(注1)、つまり「量;数えられるもの」を扱う研究です。
一方質的研究は、「質;数えられないもの」をデータとして採取し、分析する研究です。
質的研究という概念を知るところから始まり、質的研究におけるリサーチクエスチョンの在り方や、方法論など、基礎的なことを学びました。
(注1)大谷尚「質的研究の考え方 研究方法論からSCATによる分析まで」,名古屋大学出版会,2021年5月10日,25ページ
>>>これらの試験、レポートがひと段落ついたのが、8月中旬頃でした。8月末までは少し余裕があり、束の間の休憩期間でした☕
その他(授業外の活動)
学会等(オンライン)
●第45回日本遺伝カウンセリング学会学術集会(7/2-4)
●第19回臨床遺伝情報検索講習会(7/12-8/11)
●第11回遺伝カウンセリング研修会(7/20-8/15)
●第15回遺伝カウンセリングアドバンストセミナー(9/4-10/1)
●第31回遺伝医学セミナー(9/10-30)
●IRUDワークショップ(7/16)
●がんプロ合同シンポジウム(7/10)
●ゲノム交流会(8/29)
学内行事(オンライン)
●夏期勉強会 A Guide to Genetic Counseling 輪読会
後期のはじまり(オンライン)
●遺伝以外の科目(質的研究の実践編の講義)がスタート
●遺伝カウンセリングロールプレイがスタート
とまあこんな感じで夏が終わろうとしています(@_@;)
後期は、もちろん講義もありますが、いよいよロールプレイ&病院実習の秋です🍂
コメント
来年から遺伝カウンセラーコースという過酷な道に踏み入れるのですが、今のうちに何かできないかと模索してるとこでした。
大学院の様子を紹介していただけるのはとてもありがたいです。参考にさせていただきます。
コメントいただき、ありがとうございます!(ご返信が遅くなりました…)
まずは来年から入学されるとのことで、合格おめでとうございます!!
合格前もそわそわしますが、合格後も「何か今のうちにできることはないのだろうか」と気になりますよね。
例えば、遺伝に関するセミナーや学会があれば覗いてみたり、読みやすい書籍で基礎知識を整理したり、といったことも役に立つと思います♪
けれども、私は院に入ってみて、「案外これまでやってきたことや知識が役立つ場があるぞ?!」と感じています。
大学では臨床検査を専門にしていましたが、病理の画像が出てきたり、多様な検査方法が出てきたりするたびに、懐かしく、そしてこれまでの下地に感謝する気持ちでいっぱいです。他のバックグラウンドの方もそれぞれの知識を生かした発言や研究をされている印象で、羨ましく思います。
また、社会人経験のある方は多忙な日々を上手にこなしていたりと、知識の面だけでなく、あらゆる面で「これまでの自分」が生かされる瞬間があり、今やっていることを改めて整理する、というのも良い過ごし方なのではないかなあと感じます♪
とはいえ、ブログを始めたきっかけとして、「遺伝カウンセラーに関する生の声が発信されておらずとにかく情報が無い!!」という思いがありましたので、これからも学生生活や学習の様子を綴っていけたらと思っています。
今後も当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。